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西表島の目の前、干潮時には歩いて渡れるほど近い小さな島が由布島(ゆぶじま)です。名物の水牛車に揺られて浅瀬を渡ると、島全体が亜熱帯植物園になっている——石垣島発の八重山旅行で根強い人気のスポットです。この記事では、水牛車の料金・営業時間・所要、石垣島からの行き方、そして「なぜ島まるごとが植物園になったのか」という由布島ならではの物語まで、公式情報と現地の解説をもとにまとめます。
由布島とは|西表島の目の前に浮かぶ“歩いても渡れる”島
由布島は、西表島の東側にわずか約400mの浅瀬を隔てて浮かぶ、周囲およそ2kmの小さな島です。ゆっくり歩いても1時間ほどで一周できてしまう広さで、島全体が亜熱帯植物楽園として整備されています。干潮時には徒歩でも渡れるほど近いのですが、旅の楽しみとして水牛車で海を渡るのが由布島観光の定番。水牛にゆられ、三線の音を聞きながら渡る十数分は、八重山らしいゆったりとした時間です。

水牛車の料金・営業時間(早見表)
西表島側の乗り場から由布島までを、水牛車がのんびりと海を渡ります。料金は往復の水牛車と入園料がセットで、由布島公式の案内は次のとおりです。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 往復水牛車+入園料(大人・中学生以上) | 2,000円 |
| 同(小人・小学生) | 1,000円 |
| 同(幼児・小学生未満) | 無料 |
| 営業時間 | 9:15〜16:30(入園締切15:45) |
| 西表島発(由布島行き) | 始発9:15/最終16:00(約15分間隔) |
| 由布島発(西表島行き) | 最終16:30 |
| 水牛車の所要(片道) | 約15分(目安) |
| 島での滞在目安 | 1〜2時間 |
チケットは西表島側の乗り場で購入します。復路の水牛車も随時出ているので、島での散策や食事を終えたタイミングに合わせて戻れます。料金・時刻は変わる場合があるため、最新情報は記事末尾の公式サイトでご確認ください。
由布島の歴史|マラリアを逃れた島が、ひとりの手で“楽園”になるまで
由布島がまるごと植物園になった背景には、知っておくと訪問が何倍も味わい深くなる物語があります。かつて西表島一帯はマラリアに苦しめられた土地でした。川がなく蚊の少ない由布島はマラリアの心配が少なく、人が暮らしやすい島。そのため1947年ごろ、竹富島や黒島の人々が由布島に入植し、島を拠点に西表島の農地へ通って耕す暮らしが営まれました。サトウキビやパイナップルの栽培が広がり、学校も置かれるほどの集落が育ちます。
ところが1969年の台風で、平地の由布島は海水をかぶって大きな被害を受けます。これを機に多くの住民が西表島の三原(みはら)地区へ移り住み、島に残ったのはわずか3世帯ほどでした。その一軒が西表正治(いりおもて しょうじ)さん一家です。正治さんは1972年、たったひとりでヤシの木を植え始めます。「島を楽園のようにすれば、人はまた訪れてくれる」——その思いに近隣も手を貸すようになり、1981年に「由布島亜熱帯植物楽園」として正式にオープンしました。水牛車で西表島と結ぶ発想も正治さんによるものと伝えられ、今では年間およそ30万人が訪れる島になっています。何もない浅瀬に一本ずつ木を植えた人の営みが、いまの由布島の景色をつくったのです。
現地で知っておきたい見どころとマナー
現地の水牛車ガイドの解説によると、由布島の水牛は複数頭が交代で運行しており(ガイドの案内では約49頭)、一頭ずつ名前が付けられています。乗車中は牛に負担がかからないよう、座席の手すりを前後に強く引っぱらないのがコツ。そして大切なマナーが「水牛には触らない」こと——人から牛へ皮膚の病気がうつるのを防ぐためで、記念撮影は牛から少し離れて行います。水牛はとてもきれい好きで、排泄は必ず水辺で行い陸ではしない、といった生態も道中で教えてくれます。
島に着いたら、ブーゲンビリアガーデンが見どころのひとつ。30種類以上が咲き、ハイビスカスとともに南国らしい彩りを楽しめます。花は真夏の強い暑さでは数が減り、やや涼しい時期のほうが見頃になりやすいとされます。海の上は帽子やタオルが風で飛ばされやすいので、飛びやすい持ち物は手に持っておくと安心です。

石垣島からの行き方
由布島へは、西表島を経由して向かいます。石垣島の石垣港離島ターミナルから高速船で西表島・大原港へ(およそ35〜40分)。大原港からは路線バス・レンタカー・ツアーの送迎で「由布水牛車乗り場」へ向かい、そこから水牛車で由布島へ渡ります。個人で組むのはもちろん、仲間川マングローブクルーズなどと組み合わせた半日ツアーも定番で、移動の段取りをまとめて任せたい人に向いています。西表島方面は便数が限られるため、石垣島の宿や高速船、当日の行程は早めに押さえておくと安心です。

まとめ
由布島は、西表島の目の前に浮かぶ周囲約2kmの小さな島で、名物の水牛車に乗って海を渡り、島まるごとの亜熱帯植物園を散策できるスポットです。往復水牛車+入園料は大人2,000円・小人1,000円、営業は9:15〜16:30。マラリアを逃れた集落が台風で移住し、残った西表正治さんがひとりで木を植えて楽園に育てた——そんな歴史を知って渡ると、水牛車の十数分がぐっと味わい深くなります。石垣島から西表島経由の少し足を伸ばす一日に、由布島を組み込んでみてください。
参考・出典(公式サイト)
- 料金・営業時間・運行時刻・アクセス:亜熱帯植物楽園 由布島(公式)
- 由布島の概要・歴史:竹富町観光協会
- 由布島の観光案内:石垣市観光交流協会
- 現地ガイドの解説(水牛の生態・島の歴史ほか/体験情報):水牛車で由布島へ(YouTube)
※ 料金・時刻・営業時間は変更される場合があります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。(最終確認:2026年8月)
