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竹富島や西表島を歩いていて猫を見かけても、餌をあげるのはやめておきましょう。島々を抱える竹富町には「竹富町猫飼養条例」があり、屋外にいる猫に、みだりに餌や水を与えることを「何人も」禁じています。観光客もこの「何人も」に入ります。また、旅行者は自分の猫を西表島に連れて行けません。この記事では、竹富町の条例と施行規則、沖縄県の条例、石垣市の猫の飼い方ガイドラインの原文をもとに、八重山の島で猫に会ったときに旅行者が守ることをまとめます。
早見表|旅行者に関係する猫のルール
| 場所 | 屋外の猫への餌やり | 旅行者が猫を連れて行くこと |
|---|---|---|
| 竹富島・小浜島・黒島など(竹富町) | 禁止(町条例第18条) | 禁止する条文はない |
| 西表島・由布島など(竹富町) | 禁止(町条例第18条) | 禁止(町条例第23条。違反は5万円以下の過料) |
| 石垣島(石垣市) | 禁止ではない。県条例で容器を使い食後に回収(市のガイドラインは「決まった場所・時間・量」を呼びかけ) | 禁止する条文はない |
竹富町猫飼養条例とは
竹富町は、竹富島・西表島・小浜島・黒島・波照間島など9つの有人島からなる町です。条例の前文によると、町は平成13年(2001年)に「竹富町ねこ飼養条例」(いまの「竹富町猫飼養条例」の前身)をつくって飼い猫の登録を義務にし、平成20年(2008年)にはイリオモテヤマネコを守るための西表島だけのルールを加えました。いまの条例は令和2年(2020年)12月に改正されたもので、西表島では令和3年(2021年)4月、それ以外の島では令和4年(2022年)4月から施行されています。竹富町のホームページには「令和4年4月1日よりマイクロチップを用いた飼い猫の登録が全ての島で義務となっております」とあります。
前文は、放し飼いの猫が島の小さな生き物を捕まえて食べることや、イリオモテヤマネコに猫白血病(FeLV)や猫エイズ(FIV)といった感染症をうつすおそれがあることを、条例をつくった理由に挙げています。環境省のイリオモテヤマネコのページも、不適切な飼い方をされた飼い猫からのFIVなどの感染を、ヤマネコを脅かす要因の一つとしています。
竹富島などで猫に餌をあげてはいけない
条例の第18条は「何人も、屋外にいる猫に対し、みだりにえさ、水その他の物品を与えてはならない」と定めています。この条文は竹富町のすべての島にかかるので、竹富島の集落やビーチで猫に会っても、おやつや水をあげることはできません。第18条そのものに過料はありませんが、条例は町長が指導・勧告・命令できると定めていて、命令に従わないと5万円以下の過料の対象になります(第34条・第35条)。
竹富町観光協会の「島での心得」も、生き物全般について「生き物をむやみに触ったり、採集しないでください」と呼びかけています(山で遊ぶときの注意の項)。猫の写真を撮るときも、追いかけたり抱き上げたりせず、離れたところから撮るのが、島の人に迷惑をかけない撮り方です。
「竹富島は猫が多い」と聞いて行っても、必ず会えるとは限りません。竹富島の猫を撮った動画(八重山猫散歩 竹富島の猫)でも、撮影者はすれ違う観光客から「猫がたくさんいる」と聞いたものの、この日はなかなか出会えなかったと話しています。それでも動画には、カイジ浜(星砂の浜)で人に寄ってきた猫が映っています。会えたら運がよかったくらいに考えて、猫を探して民家の敷地に入り込むのはやめましょう。

西表島・由布島へは猫を連れて行けない
条例の第23条は「観光客等は、西表島には猫を持ち込んではならない」と定めていて、違反すると第35条で5万円以下の過料の対象になります。竹富町のホームページにも「西表島では、観光客等による一時的な猫の持ち込みはできません」と書かれています。条例でいう「観光客等」には、観光客のほか、季節労働などで一時的に滞在する人も含まれます。
見落としやすいのが由布島です。条例は「西表島」に「西表島に近接する島で別に定めるもの」を含めていて、施行規則の別表で由布島・青離島・内離島・外離島の4島(表記は施行規則のまま)が挙げられています。西表島から水牛車で渡る由布島も、猫の持ち込みのルールでは西表島と同じ扱いです。
竹富島など西表島以外の島については、旅行者が猫を連れて行くことを禁じる条文は見当たりません。ただ、猫を飼う人には第11条で室内飼養が原則とされ、第15条で飼い猫が逃げ出さないようにすることも求められています。

石垣島は県の条例と市のガイドライン
沖縄県八重山保健所の資料が猫の条例として挙げているのは竹富町猫飼養条例だけで、石垣市は条例ではなくガイドラインで飼い方を呼びかけています。そのうえで、沖縄県が令和7年(2025年)7月1日から「沖縄県動物の愛護及び管理に関する条例」を施行しています。県のページによると、飼い主のいない猫に餌をやる場合は「容器を用いて行い、給餌後は速やかに容器・残った餌等を回収」することが求められ、市町村がルールを定めている場合はそれに従うよう書かれています。竹富町の島々では、町の条例で餌やりそのものが禁止です。石垣島では、餌やりを禁じる条例は見当たらず、県の条例の容器と後片付けの決まりがかかります。
石垣市は「猫の飼い方ガイドライン」も出しています。市のページは、完全室内飼い・迷子札やマイクロチップ・不妊去勢手術をすすめ、餌をやる人には「決まった場所」で「決まった時間」に「決まった量」を与え、食べ終わったらすぐ片付けるよう求めています。市には毎年多くの猫の苦情や相談が寄せられているとも書かれています。
石垣島で餌やりが禁止されていないからといって、竹富島や西表島でも同じ感覚で餌をあげてはいけません。石垣港から船で島へ渡ると、ルールが変わります。
西表島でイリオモテヤマネコの暮らす森を見に行くなら、日帰りより島に1泊するほうが、夕方以降の時間まで使えます。島の宿は数が限られるので、日程が決まったら早めに押さえておきましょう。
まとめ
竹富町猫飼養条例は、竹富島を含む竹富町のすべての島で、屋外にいる猫に餌や水を与えることを禁じています。旅行者が猫を西表島や由布島などに連れて行くことも禁止で、違反は5万円以下の過料の対象です。石垣島では禁止ではありませんが、県の条例が容器の使用と後片付けを求め、市のガイドラインが決まった場所・時間・量での餌やりを呼びかけています。島で猫に会ったら、餌はあげず、離れたところから眺めるのが、八重山での猫との付き合い方です。
参考・出典(公式サイト)
- 竹富町|猫の登録
- 竹富町|竹富町猫飼養条例(PDF)
- 竹富町|竹富町猫飼養条例施行規則(PDF)
- 環境省|イリオモテヤマネコ
- 沖縄県|沖縄県動物の愛護及び管理に関する条例の制定
- 沖縄県八重山保健所|動物愛護関係資料
- 石垣市|猫の飼い方ガイドライン
- 竹富町観光協会|島での心得
※ 情報は変更される場合があります。条例の内容は竹富町の公式ページでご確認ください。(最終確認:2026年10月)
