八重山の島の読み方|西表・新城・波照間・鳩間…11島の読みと島ことばでの呼び名、名前の由来

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飛行機の窓から見た石垣島周辺のサンゴ礁の海

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八重山の島の名前は、西表(いりおもて)や新城(あらぐすく)のように、漢字からは読みにくいものがいくつもあります。さらに島の人どうしでは、竹富島を「テードゥン」、与那国島を「ドゥナン」と、標準語とは違う名前で呼んできました。この記事では、人が住む島に限らず読み方で迷いやすい八重山の11の島について正しい読み方と、平凡社『日本歴史地名大系』などの辞典に載っている島ことばでの呼び名、名前の由来の説をまとめます。

早見表|八重山の島の読み方と、島ことばでの呼び名

島 読み方 島ことばでの呼び名
石垣島 いしがきじま イシャナギィ
竹富島 たけとみじま テードゥン(石垣島ではタキドゥン)
西表島 いりおもてじま イリムティ・イルムティ
由布島 ゆぶしま・ゆぶじま ―
小浜島 こはまじま クモーマ・クバマ・クンマーマ
黒島 くろしま フシィマ(石垣島の言い方)
新城島 あらぐすくじま パナリ
鳩間島 はとまじま パトゥマ
波照間島 はてるまじま パチラー(石垣島ではパティロー・パティローマ)
与那国島 よなぐにじま ドゥナン
嘉弥真島 かやまじま ―

読み方は『デジタル大辞泉』など、島ことばでの呼び名は『日本歴史地名大系』(いずれもコトバンク掲載)によります。「―」は辞典に呼び名の記載がなかった島です。

読み間違えやすい島

西表島(いりおもてじま)

「にしおもて」と読まれがちですが、正しくはいりおもてです。島ことばではイリムティ、またはイルムティと呼びます。日本の世界自然遺産の島で、石垣島の西にある八重山でいちばん大きな島です。

新城島(あらぐすくじま)

「しんじょう」ではなくあらぐすくと読みます。上地島と下地島の2つの島からなり、俗にパナリと呼ばれています。『日本歴史地名大系』によると、パナリは「離れ」の意味で、古くは上地島を上離(ウイバナリ)島、下地島を下離(シィムバナリ)島と呼びました。

波照間島・鳩間島

波照間島ははてるま、鳩間島ははとまと読みます。「間」を「ま」と読むのは同じですが、島ことばの呼び名は波照間島がパチラー、鳩間島がパトゥマです。どちらも竹富町に属する島で、石垣港から高速船で渡ります。

由布島・嘉弥真島

由布島は「ゆふ」ではなくゆぶです。辞典によって「ゆぶしま」「ゆぶじま」の両方が載っています。小浜島のそばにある無人島の嘉弥真島はかやまと読みます。

波照間島の日本最南端之碑
波照間島の「日本最南端之碑」。島ことばでは波照間島をパチラーと呼ぶ

島の名前の由来|辞典に載っている説

西表島|於茂登岳の西

『日本歴史地名大系』は、西表という名前について、石垣島の於茂登(うむとう)岳の西、つまり「イリオモト」を意味するという説を紹介しています(新井白石の『南島志』による説)。古い絵図には「入表嶋」とも書かれ、古見島とも呼ばれたと考えられています。

波照間島|「果ての島」の説と、台湾の言葉の説

波照間の語源には、果てのウルイシ(サンゴ石)の島という説と、台湾のアミ族の言葉で沖の島を意味する「ボトル」「ボトロル」に由来するという説があります。どちらが正しいかは決まっていません。

小浜島|小さい古見

小浜島の呼び名クンマーマには、島の人々が西表島の古見(こみ)から移ってきたので、もとの古見に対して小さい古見と呼んだ、という説があります。

由布島|干潟の名前

由布島と西表島のあいだは遠浅で、干潮のときは歩いて渡れるほどです。『日本歴史地名大系』によると、この干潟は古い記録の『八重山島年来記』に「よ不潟(ユブ)」と書かれています。いまは水牛車で渡る島として知られています。

石垣島・与那国島

石垣は、奈良時代の『続日本紀』に出てくる南の島「信覚(しがき)」が変化した名前だという説があります。与那国島は、一般にはユノン・ユノーンと呼ばれ、島の人はドゥナンと呼びます。ドゥナンには、オオハマボウ(ユウナ)の島ことば「ドゥニンパ」から来たという説や、「海から盛り上がった陸地の島」を意味する言葉から来たという説があります。

黒島の赤瓦の家と石垣
黒島の集落。石垣島の言葉では黒島をフシィマと呼ぶ

「八重山」は島ことばで「ヤイマ」

八重山はやえやまと読みますが、『日本歴史地名大系』によると、島ことばではヤイマまたはダーマと呼び、沖縄本島ではエーマと呼びます。石垣島の人々が石垣島をイシャナギィと呼ぶのに対し、周りの島では「ウフイシャナギィ(大石垣)」や「アルジィシィマ(主島)」とも呼びました。

こうした島ことばは、いま話せる人が減っています。文化庁によると、ユネスコが2009年2月にまとめた消滅の危機にある言語の地図に「八重山方言」と「与那国方言」が入っています。沖縄県も同じことを、「八重山語」「与那国語」という呼び方で紹介しています。

旅の前に知っておくと便利なこと

竹富島・西表島・小浜島・黒島・新城島・鳩間島・波照間島・由布島・嘉弥真島は、どれも竹富町に属しています。ただし竹富町役場の住所は石垣市美崎町で、町の役場は石垣島にあります。与那国島は与那国町、石垣島は石垣市です。船の時刻表や運航状況では、西表島のように大原・上原と港の名前が添えられる島もあります。島の名前と読み方を覚えておくと、時刻表から乗る便を探しやすくなります。

島の名前を覚えたら、次はどの島に泊まって、どの島を日帰りにするかを決めます。宿と航空券は、日程が決まった段階で押さえておくと動きやすくなります。

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まとめ

八重山の島の名前には、西表(いりおもて)・新城(あらぐすく)・鳩間(はとま)・波照間(はてるま)・由布(ゆぶ)・嘉弥真(かやま)など、読みにくいものが多くあります。島ことばでは竹富島をテードゥン、新城島をパナリ、与那国島をドゥナンと呼び、八重山そのものはヤイマです。名前の由来には西表=於茂登岳の西、小浜=小さい古見などの説があります。島の名前と読み方を知っておくと、船の時刻表も読みやすくなります。

参考・出典(公式サイト)

※ 島ことばでの呼び名や名前の由来には、地域や資料によって別の言い方・説があります。(最終確認:2026年10月)

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